2020.07.03 | コラム

片付けても片付けても家族がすぐ散らかす問題(ステップ4・収納編)

「片付けても片付けても家族がすぐ散らかす問題」に悩む架空の主人公ナオコさん。前回は、散らかっているものの性質を考えました。
今回は最後のステップ、収納について考えていきます。

お片づけのステップ
1、現状、問題の確認 
2、目的を考える 
3、グループ分け 
4、収納 ←イマココ

脱ぎっぱなしの服の収納

ステップ3同様、収納を考える時も指針になるのはステップ2で考えた目的(理想の暮らし)です。

ナオコさんの理想「目に入ってもげんなりしない状態」で、ご主人の理想「仕事から帰ってきたらすぐ着られる」収納を考えます。

前回、脱ぎっぱなしの服はナオコさんのエプロンやひざ掛けと一緒に「ちょい置き服」のグループとして、リビングに収納することにしました。

収納方法はいくらでも考えられます。

目に入ってもげんなりしない=美観を優先するなら「見えない」収納、例えば畳んで引き出しにしまうとか、死角になる所に置く場所を作るとか。反対に見せて収納する、例えばハンガーに掛けるとか畳んでショップ風に置くとか。すぐ着られることを優先するなら、かごに放り込むとか、フックに掛けるとか。

文房具

どの収納方法を選択するか?

収納方法を決める時のポイントは下記の通りです。

アクション数
動線
中下上の法則
適正量
ラベリング

アクション数とは、物を出し入れする動作の回数で、これが多いほど「めんどくさ度」が増します。美観優先の「引き出しに畳んでしまう」「ショップ風」なんかはハードル高めの収納方法です。

動線を考える時は、人の行動パターンに注目します。ステップ3で「リビングで着る」ちょい置き服、というグループにしたのも、この動線を意識した結果です。すぐ取り出せるようにかごを置くことにしたとして、ご主人の通らない場所に設置してしまうと「ちょい置き前のちょい置き」が発生しかねません。

中下上の法則の「中下上」は取りやすさの順番を表しています。中=肩から腰の高さ、下=腰から足元、上=肩より上です。つまり、肩から腰の高さにあるものは取りやすい、置きやすい。使用頻度の高いものを置くのに適している反面、ついモノを置いてしまいやすい危険地帯でもあります。

適正量を保つ、つまり場所や暮らしに合わせて、モノの量を調整することです。定位置ができたからといって、部屋着をリビングに2着も3着も置いてしまうと散らかる原因になります。また、収納したいものに対して小さすぎる場所だと、取り出しにくくしまいにくくなり、結局使わなくなる原因になりかねません。

ラベリングとは、定位置を決めたあとモノや人の名前を明記しておくことで、家族全員が場所を把握できる効果以外にも、「ここに戻そう!」という意識づけにもなるし、他のものを置いてしまうこともなくなります。

収納は変えられる

どの収納方法を選択するかに「正解」はありません。使ってみて、自分にとって使いやすいかどうか。使いにくいな、慣れないな、と思ったら違う方法を試す。

今回ナオコさんとご主人は、すっきり見せてかつ使いやすいように、キッチン脇のスペースに蓋つきのカゴをおいて放り込む収納にしました。普段は蓋を開けっぱなしでアクション数を下げ、来客時などは蓋を閉めて目隠しします。

DMの収納

DM、プリント、書類などの紙類は意識していないとどんどん増えるもの。夫婦で共有したい情報もあるので、管理する人が決まっていないと気づくと書類が山のように増えがちです。ご主人宛の郵便物の管理は、ご主人が開封から破棄までを行うことになりました。

前回、必要ないDMは即処分、見返す必要のあるDMは管理する手間を覚悟した上で残すことにしました。

DM類は、リビング横のカウンターにグループ分けした分類で「立てて」「グループ名を書いたケースに」収納、定期的に見て不必要になった書類は都度破棄することにしました。

寝かせて重ねると、どこまでも上に重ねられるので今までのように見直す時期を後伸ばしにしがちだし、グループ名が書いていないと、つい別の種類の書類を混ぜてしまいがちです。

長期保管する書類でないかぎり、ファイルにいれたり挟んだりといった手間は極力かけない収納にすると管理が楽です。

書類管理も他の収納と同様、自分の使いやすいやり方を模索するのが大切です。ナオコさんは自分だけではなく子供の予定も管理しているので、アプリ管理が基本で、紙では極力残さないようにしています。

定位置が決まったから片付けは完了?

さあ、最後のステップも終わり、これでナオコさんを悩ませていたご主人のモノの住所が決まりました。めでたしめでたし…

ではありません。実はまだこの先があります。

お片付けのその先。次回、片付けても片付けても家族がすぐ散らかす問題、最終回です。

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