片付けても片付けても家族がすぐ散らかす問題(ステップ2・目的共有編)
前回、「片付けても片付けても家族がすぐ散らかす問題」に悩む架空の主人公ナオコさんと、そのご主人の気持ちを考察してみました。
前回考えたことは、お片づけのステップ1、現状確認です。今回は、お片づけのステップ2、目的について考えていきます。
お片づけのステップ
1、現状、問題の確認
2、目的を考える ←イマココ
3、グループ分け
4、収納
ナオコさんの理想の暮らし
ご主人の服やDMが散らかっているのが、嫌な理由はなんでしょう。その理由によって、ご主人に求める行動は違ってくるし、伝え方も変わってきます。
生活に支障が出たり、邪魔になっている?景観が嫌?結局ナオコさんが片付けることになるのが嫌?
ここで重要なのは、あくまで自分自身の基準であること。
「だれかのお家がそうだったから」「服を脱ぎ散らかすのが悪いことなのは当たり前だから」じゃないこと。
そう言われると、ご主人は大切な家族であるナオコさんから言われていることじゃなく、どうでもいい誰かから言われていると感じます。
ご主人も解決策を考えにくいし、行動を改めてくれたとしても、ナオコさんの理想が明確じゃないと「やってほしかったことと違う」と思ってしまいがちです。
前回ナオコさんは、帰宅直後に散らかった家の中を見て「ただでさえやらなきゃいけない事がたくさんあるのに、マイナスからのスタートって感じがする」とつぶやきました。
つまり、帰って来た時に気持ちよく家事が始められる状態が理想です。
それは、キッチンに洗い物が残っていたり、テーブルを片付けてからじゃないと配膳ができなかったり、床に落ちているものを拾わないと掃除機がかけられなかったりしないおうち。
「全体的にごちゃごちゃしている」よりも、目的が明確になると解決策がより近くに来ます。
ご主人の理想の暮らし
ナオコさん同様、ご主人も理想の暮らしを考えることが大切です。
ナオコさんのご主人は、そもそも散らかっているという認識がありませんでした。帰って来てすぐごはんが食べられて、家族と話ができるおうちが理想だから、そのように生活しています。
散らかっているのが理想だと言う方がいます。でもよく聞くと「手に届くところに必要なモノがあってほしい」とか「出し入れに時間がかかる」とか散らかっていることの先に理想がある場合が多いです。
目的を共有する
ナオコさんが「帰って来た時に家が整っている」
ご主人が「帰って来た時にすぐごはんは食べられる」
どちらも叶う状態が理想ということになります。二人の理想が、必ずしも同じである必要はありません。
「自分基準の」理想の暮らし
自分の基準。生活に、確固とした「理想の暮らし」がある人は、実は本当に本当に少ないです。
私自身、ずっとそれが分かりませんでした。
私はずっと自分が「丁寧な暮らし」がしたいんだと思ってました。整理収納アドバイザーたるもの、ゆくゆくは「丁寧な暮らし」に行き着くべきだと。
なぜか?…だって、私の憧れるひとって、だいたいみんなそうだから。
軽っっっ!
ハイ、それに付き合わされた家族の迷惑、想像に難くないと思います。
本当に私が「こうしたい」と思うことを正直に書くと、こうです。
ありとあらゆる家事に関わる時間は1分でも短くして、ソファーでゴロゴロしながら本読んでお菓子つまんでたい。
そんな面倒くさがり代表みたいな人が、「丁寧な暮らししなきゃ」って…矛盾もいいところ。
でもそれに気づかなかった!
だって、雑誌とかSNSとか見ると、載ってる人は全然無理してないし、むしろその生活を楽しんでるし、媒体も「これをお手本に、みなさんもさあどうぞ!」って空気なんだもん。「あー、そうなんだ、これ目指すべきなんだよね」って思ってしまった。
でも暮らしのありとあらゆる場面で「あ、今私、嫌だなと思った。どうしてだろう?どうしたいんだろう?」を繰り返し自分に確かめることで、だんだん理想の暮らしが掴めてきました。
あなたはどんなおうちが理想ですか?
「理想の暮らし」は小さな「こうしたい」を叶えていく過程でだんだん見えてきます。今回ナオコさんは「帰って来た時」に着目して小さな「こうしたい」を叶えることにしました。ここからは実践編!次回はお片づけステップ3、グループ分けについて考えます。
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